2026年5月1日
【体験談】英語ゼロから始めたブリスベン留学 ——「泣きながら登校」した小学生が UQを卒業するまで
【筆者】林田純一(Dave)
英語が苦手だった私もオーストラリア留学で人生が変わった人の一人です。文部科学省主導「トビタテ!留学JAPAN」派遣生としての経験をもとに、安心して留学に挑戦できるようサポートしています。
【主な経歴】
・【文部科学省】トビタテ!留学JAPAN 派遣生
・【名古屋市教育委員会推奨】ミラトラ サポーター
・オーストラリア ラグビーチーム メディカルトレーナー
・オーストラリア サッカーチーム メディカルトレーナー
・Apple Japan合同会社
インタビュー:田中クリスさん(クイーンズランド大学・ビジネスマーケティング専攻 卒業)
「ハーフだから英語が話せるんでしょ?」——よくそう思われますが、小学3年生まで英語はまったく話せませんでした。
父親がニュージーランド人、母親が日本人というバックグラウンドを持ちながら、最初にメルボルンの現地校に放り込まれた時は、毎日泣きながら登校していたと語る田中クリスさん。その後、日本に戻り高校で「トビタテ!留学JAPAN」留学プログラムに参加。大学受験をせずにブリスベンのクイーンズランド大学(UQ)へ進学し、約5年間の大学生活を経て卒業されました。
①小学3年生でメルボルンへ——英語ゼロからのスタート
田中クリスさんが初めてオーストラリアに渡ったのは、小学3年生の時。
父親がニュージーランド人で、両親が「ハーフなのに英語が話せないのはまずい」と強く感じていたことが背景にありました。
お姉さんは日本でインターナショナルスクールに通っていたため英語が話せましたが、クリスさん自身は公立の小学校に通い、英語の勉強は特にしていなかったといいます。
「最初は本当に泣きながら学校に行ってました。でも小学生ってポケモンとかゲームで身振り手振りでなんとかなるんですよね。机に向かって英語を勉強したっていう感覚は全然なくて、生活しているうちにだんだんと話せるようになっていきました。」
— 田中クリスさん
小学3〜5年生の約3年間をメルボルンで過ごし、小6で帰国。京都の中学校、その後奈良の高校へと進みます。
②高校2年生で「トビタテ!留学JAPAN」参加——海外進学を決意

高校2年生の時、クリスさんは高校生の海外短期留学プログラム「トビタテ!留学JAPAN」に参加。
高校でロードレース部に所属しており、向こうの地元クラブチームの練習への参加や自転車整備の講座を受けるなど、スポーツを絡めた充実した2〜3ヶ月を過ごしました。
この経験が「海外の大学に行きたい」という気持ちを強固にさせます。帰国後、クリスさんは日本の大学受験はせず、翌月にはブリスベンへと渡航しました。
「海外一本、と決めてました。日本の大学受験はまったくせず、高校を卒業した翌月にはブリスベンに来た感じです。」
— 田中クリスさん
③海外大学のリアル——1日6〜8時間の勉強と孤独
「海外の大学は入るより出る方が難しい」とはよく聞きますが、クリスさんの言葉には具体的なリアルがありました。
課題の8割が「論文探し」の時間
マーケティングの課題では、実在する商品のマーケティングプランを英語で書くレポートが多数出されます。
書く内容は決まっていても、主張を裏付けるための学術論文を探す作業が膨大で、「課題をやっている時間の8割は論文を探している時間」だったと言います。
「ネイティブじゃない上に、アカデミック英語って日常英語とはまた別の言語みたいで。できが悪いのはわかるんだけど、どこから直していいかわからない、っていうジレンマがずっとありましたね。」
— 田中クリスさん
締め切り前は2週間、仕事を休んでフルコミット
大学に通いながらアルバイトもこなしていたクリスさん。課題の締め切り前の2週間は仕事を入れず、朝から大学に行って1日6〜8時間集中して取り組むスタイルを確立しました。
「大学のデスクトップで論文を開いて、自分のノートパソコンでレポートを書く。2台並べてやってました」というのが彼の定番スタイル。
家族も友人も近くにいない環境での孤独な戦いでした。
④卒業後のキャリア——美容室×マーケティング
UQでマーケティングを専攻したクリスさんが今就いているのは、なんと「美容師」。
しかし話を聞くと、ただの美容師ではありません。
現在所属する美容室のオーナーは東南アジアに複数店舗を展開するビジネスマンで、クリスさんはヘアカットの技術を提供しながら、新規事業の立ち上げやマーケティング業務も担当しています。大学で学んだことが、まさに現場で生きているわけです。
「大学を出て美容師になるとは自分でも思っていなかったですが(笑)。海外に出て定住するには、いわゆるホワイトカラーの仕事よりも、手に職を持っている人の方が結果的に強いと感じています。美容師のレベルは日本が世界トップクラスなので、その強みはすごくあると思っています。」
— 田中クリスさん
⑤これから留学を考えている人へのメッセージ
インタビューの最後に「留学を考えている人へのアドバイスを」と聞くと、クリスさんは意外にも「日本はめちゃくちゃいい国」という言葉から始めました。
「行ってみないとわからないし、行ってみて合わないという可能性も全然あります。日本って本当に、季節があって、旬があって、便利で、ご飯が美味しくて。日本人に生まれただけで超ラッキーです。でも、それって日本にいたままだと気づけないんですよね。海外に出て初めて、日本の良さがわかる。」
— 田中クリスさん
「合う・合わない」を確かめることも、留学の大切な目的のひとつ。まずは一歩踏み出してみることが大事、というメッセージが伝わってきました。
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